『ジャンプ』『マガジン』『サンデー』、三大マンガ週刊誌の発行部数推移〔1994年〜2017年〕
過去20年間あまりの、いわゆる三大マンガ週刊誌(『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』『週刊少年サンデー』)の発行部数推移をグラフにしました。
単純な部数の推移だけでなく、編集長の交代時期、代表作の連載開始や終了も記載してあります。
出典:「社団法人日本雑誌協会」発表データ
三大マンガ週刊誌の発行部数推移(1994年〜2016年)
ジは『週刊少年ジャンプ』についてのトピック、マは『週刊少年マガジン』についてのトピック、サは『週刊少年サンデー』についてのトピックを示しています。
年 | 週刊少年ジャンプ | 週刊少年マガジン | 週刊少年サンデー | おもな出来事 |
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2017 | 1,852,500 | 932,713 | 315,750 | ジ「背すじをピン!と 鹿高競技ダンス部へようこそ」連載終了。「Dr.STONE」連載開始。マ「FAIRY TAIL」連載終了。「山田くんと7人の魔女」連載終了。「エリアの騎士」連載終了。サ「ハヤテのごとく! 」連載終了。 |
2016 | 2,168,333 | 1,015,659 | 369,833 | ジ「ニセコイ」連載終了。「BLEACH」連載終了。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」連載終了。「約束のネバーランド」連載開始。「鬼滅の刃」連載開始。マ「AKB49 恋愛禁止条例」連載終了。「UQ HOLDER! 〜魔法先生ネギま!2〜」連載終了。「不滅のあなたへ」連載開始。サ「双亡亭壊すべし」連載開始。「柊様は自分を探している。」連載開始。 |
2015 | 2,395,000 | 1,127,042 | 388,417 | サ 市原武法に編集長交代。 |
2014 | 2,677,500 | 1,245,417 | 445,500 | ジ「黒子のバスケ」連載終了。「NARUTO -ナルト-」連載終了。「僕のヒーローアカデミア」連載開始。マ「金田一少年の事件簿R」連載開始。 |
2013 | 2,809,167 | 1,357,000 | 494,000 | ジ「ワールドトリガー」連載開始。マ 菅原喜一郎に編集長交代。 |
2012 | 2,831,167 | 1,436,017 | 526,500 | ジ「バクマン。」連載終了。「ハイキュー!!」連載開始。「暗殺教室」連載開始。マ「さよなら絶望先生」連載終了。「七つの大罪」連載開始。サ 鳥光裕に編集長交代。 |
2011 | 2,825,000 | 1,491,500 | 605,000 | ジ 瓶子吉久に編集長交代。「ニセコイ」連載開始。マ「ゴッドハンド輝」連載終了。サ「銀の匙 Silver Spoon」連載開始。 |
2010 | 2,878,334 | 1,565,000 | 670,417 | サ「クロスゲーム」連載終了。「MAJOR」連載終了。 |
2009 | 2,806,667 | 1,633,334 | 765,000 | サ 縄田正樹に編集長交代。「マギ」連載開始。「境界のRINNE」連載開始。 |
2008 | 2,785,833 | 1,755,000 | 866,667 | ジ 佐々木尚に編集長交代。「テニスの王子様」連載終了。「トリコ」連載開始。「バクマン。」連載開始。「黒子のバスケ」連載開始。サ「犬夜叉」連載終了。 |
2007 | 2,778,750 | 1,871,771 | 935,729 | |
2006 | 2,839,792 | 2,151,354 | 1,003,708 | ジ「DEATH NOTE」連載終了。マ「FAIRY TAIL」連載開始。「ダイヤのA」連載開始。 |
2005 | 2,953,750 | 2,365,306 | 1,068,265 | マ 森田浩章に編集長交代。「RAVE」連載終了。「さよなら絶望先生」連載開始。サ 林正人に編集長交代。「クロスゲーム」連載開始。 |
2004 | 2,994,897 | 2,721,633 | 1,160,913 | ジ「遊☆戯☆王」連載終了。マ 工富保に編集長交代。 |
2003 | 3,240,000 | 3,190,000 | 1,311,000 | ジ 茨木政彦に編集長交代。「DEATH NOTE」連載開始。マ「シュート! 〜新たなる伝説〜」連載終了。 |
2002 | 3,200,000 | 3,640,000 | マ「GTO」連載終了。サ 三上信一に編集長交代。 | |
2001 | 3,500,000 | 3,640,000 | 1,530,000 | ジ 高橋俊昌に編集長交代。「BLEACH」連載開始。マ「金田一少年の事件簿」連載終了。「ラブひな」連載終了。「ゴッドハンド輝」連載開始。 |
2000 | 3,620,000 | 4,050,000 | 2,000,000 | ジ「封神演義」連載終了。サ 都築伸一郎に編集長交代。 |
1999 | 3,700,000 | 4,250,000 | 2,000,000 | ジ「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」連載終了。「NARUTO -ナルト-」連載開始。「テニスの王子様」連載開始。マ「RAVE」連載開始。サ「H2」連載終了。 |
1998 | 3,985,000 | 4,200,000 | 2,000,000 | ジ「HUNTER×HUNTER」連載開始。マ「ラブひな」連載開始。 |
1997 | 4,500,000 | 4,050,000 | 1,800,000 | ジ「ろくでなしBLUES」連載終了。「ONE PIECE」連載開始。マ 野内雅宏に編集長交代。 |
1996 | 6,180,000 | 4,260,000 | 1,800,000 | ジ 鳥嶋和彦に編集長交代。「SLAM DUNK」連載終了。「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」連載終了。「遊☆戯☆王」連載開始。「封神演義」連載開始。マ「GTO」連載開始。サ 奥山豊彦に編集長交代。「うしおととら」連載終了。「らんま1/2」連載終了。「犬夜叉」連載開始。 |
1995 | 6,530,000 | 4,150,000 | 1,600,000 | ジ「DRAGON BALL」連載終了。 |
1994 | 6,480,000 | 3,900,000 | 1,500,000 | ジ「幽☆遊☆白書」連載終了。「るろうに剣心 明治剣客浪漫譚」連載開始。サ 熊谷玄典に編集長交代。「機動警察パトレイバー」連載終了。「名探偵コナン」連載開始。「MAJOR」連載開始。 |
データについての補足
このページに掲載されているグラフおよび表にある発行部数は「社団法人日本雑誌協会」発表データを利用させていただいております(許諾済み)。
データの基準が調査年ごとに異なりますので、以下に補足します。
- 2008年以降は4〜6月期の期間内平均
- 2004年以降は印刷証明付平均発行部数(期間内に発売された雑誌1号あたりの「平均印刷部数」を1の位まで割り出して掲載したもの)
- 2003年以前は各社の自己申告部数(2003年は平均発行部数、それ以前は不明)
- 2002年は休刊のためデータなし
- 1994年〜1996年は年間の最高発行部数(自己申告)
なお、2002年のデータはWikipediaに「年間平均」として数字があったので入れてありますが、出典不明です(『ジャンプ』と『マガジン』のみで『サンデー』は掲載なしのため空欄のまま)。
またデータが「紙」の発行部数のため、デジタル版の購入者数や定期購読者数は反映されていません。おそらく2016年頃からは各誌ともに無視できない数字になっているのではないかと予想されます。
おもなトピック
- 1995年3-4号の『週刊少年ジャンプ』の発行部数が653万部の歴代最高記録に達し、ギネスブックに登録される(発売は1994年12月)
- 1997年11月『週刊少年マガジン』が首位に
- 2002年8月再び『週刊少年ジャンプ』が首位奪還
- 2008年3月から2009年3月にかけて、『週刊少年マガジン』と『週刊少年サンデー』が創刊50周年を記念してさまざまなコラボレーションを行う
- 『週刊少年ジャンプ』(2014年9月22日〜)、『週刊少年マガジン』(2015年1月7日〜)、『週刊少年サンデー』(2016年7月13日〜)と、2014年以降、各誌で電子版の発行がはじまる
思ったこと
こうして見ると1996年から1997年にかけての『ジャンプ』の落ち込み(168万部減)が異常で、あとは各誌なだらかに減少しつつ、『ジャンプ』だけはがんばってるって感じですね。
ただし1996年の数字は「最高発行部数(自己申告)」で、1997年は同じく自己申告ではありますが平均発行部数だと思うので、差が強調されている点は見落としちゃいけませんね。「DRAGON BALL」の連載終了が影響してるという話もよく聞きますが、「DRAGON BALL」の最終回が掲載されたのは1995年5月なので、ちょっと時期的にズレてます。
また、ここ数年『サンデー』の苦戦が伝えられることが多いですが、単純に『マガジン』と比較すれば10年前が2.6倍、直近が2.9倍なのでとそれほど差が広がってるわけじゃないです。
(もっともかつて200万部をこえてた雑誌が40万部を割り込むというのは大変なことですが)
『ゲッサン』編集長をつとめられていた市原さんがこのたび編集長になられたので、ここからの部数の変化に注目しましょう。
人気作の連載開始と終了がもっとはっきり部数に影響してるのかなと思って作成してみたものの、じっさいはもっと複合的な理由で部数は上下していて(そりゃそうですよね)、『ジャンプ』だけがなぜ踏みとどまれているのかを研究したほうがいいかもしれません。
いわゆるアンケート主義の「ジャンプシステム」には批判的な意見も多いものの、こうして競合誌と比べて差が開いてることを思うと、参考にすべき点もあるんでしょうね。
とはいえ今年はついに(電子版をのぞいた数字とはいえ)『ジャンプ』は200万部を、『マガジン』は100万部をという、大台の数字を割り込むことになりました。少子化の影響もあるでしょうし、大きな流れとしての減少傾向は今後もつづくでしょうから、マンガビジネスとして考えればアニメ化を中心としたメディアミックスがより加速しそうな気もします。
発行部数に影響を与えそうな要因に気づいた方はぜひメールやSNSで教えてください。
(このネタだけでひと晩くらい語り明かせそうですけど)
あと「まんがseek」では雑誌ごとにページが用意されてますので、各誌に掲載された作品一覧をチェックすることができます。
(例:『週刊少年ジャンプ』に掲載された作品一覧)
まだ不完全な部分もありますので、ぜひデータの補完にご協力ください!
追記
折れ線グラフにしたものも貼っておきます。
出典:「社団法人日本雑誌協会」発表データ
関連作品
- 5143 DRAGON BALL [鳥山明]
- 938 SLAM DUNK [井上雄彦]
関連雑誌
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