失われたコミックを求めて -IN SEARCH OF THE LOST COMIC-

投稿者 まーすけ 投稿日時 2018/01/24 更新日時 2018/01/25

私事ですが、子供のときに見かけたマンガの正体がわからず、ずっと気になっていました。

「読んだ」ではなく「見かけた」と書いたのは、隣の人が読んでいた雑誌をチラ見しただけだからです。


内容は野球マンガで、絵のタッチは、ちばあきおの「キャプテン」を彷彿とさせるものでした。

「キャプテン」「プレイボール」が大好きだった私は、気になって覗いてみると、扉絵のところに、“ちばしげゆき”と書かれていました。

もしかして、ちばあきおの兄弟なのかな、と思いましたが、読んでいた人が去ってしまって、それ以上のことは分からずじまいでした。


断片的な情報しかないのですが、整理してみると:

  • 時期は昭和50年代中盤
  • ジャンルは少年野球マンガ
  • 分厚い雑誌だったので、おそらく週刊誌ではなく月刊誌(うろ覚えだが、なんとなく『月刊少年ジャンプ』だった気がする)
  • 作者のクレジットは“ちばしげゆき”

こんな感じです。


後年になって、ちばあきおの弟で、漫画原作者の七三太朗の本名が、“ちばしげゆき”(千葉樹之)であることがわかりました。

しかし、あくまで漫画原作者であり、漫画家として活動したという話はついぞ聞きませんでした。

それでも、漠然と、最初は漫画家だったけど、すぐに漫画原作者に転身したのかな、くらいに思っていました。


やがて、「まんがseek」の活動に携わると、インターネットの目覚ましい発展もあって、得られる情報が質・量とも以前とは比べ物にならないほど充実するようになり、ついにその正体を突き止めることができました。


それは、『月刊少年ジャンプ』に連載されていた、「がんばれ!ドロッパーズ」という作品です。

連載時期も1979年6月号~1980年5月号と特定できました。

ここまでくれば、国立国会図書館で現物確認できます。

ということで、さっそく永田町まで出かけてきました。


 

(『月刊少年ジャンプ』1979年6月号より)


やはり“ちばしげゆき”は原作で、漫画を描いているのは、“江田二三夫”でした。

ちばあきおのアシスタントを長らく務めた人物で、これがデビュー作です。

なるほど「キャプテン」っぽい雰囲気なのもうなずけます。


江田二三夫は、その後、教育関係のマンガを多く手掛けるようになり、伝記マンガや、『小三教育技術』という教育者向けの雑誌などで作品を見かけることができます。


ちなみに、「がんばれ!ドロッパーズ」は1年間の連載ののち、形式上は“第1部 完”ということで終了していますが、続編が描かれることはなく、単行本化もされていません。


 

(『月刊少年ジャンプ』1980年5月号より)


今回、調査するにあたって、不明確ながらも手持ちの駒として用意できた情報を再確認すると、以下のような項目になります。

  • 雑誌連載の時期
  • マンガの内容(ジャンル)
  • 掲載雑誌名
  • 作者名

現在では、これらの情報をもとに「まんがseek」で検索すれば、「がんばれ!ドロッパーズ」にたどり着くことができます。


このように「まんがseek」は、うろ覚えにせよなんらかの情報さえあれば、利用者がそれをもとにして目的の作品が検索できるよう、データベースのブラッシュアップに日々努めていますので、ぜひご活用ください。

(文中敬称略)

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